鉄板落下で2人死亡 運送会社社長に有罪判決
2014年10月15日 16:35
おととし、広島県東広島市の国道で、トレーラーの荷台から落下した鉄板に当たり、対向車の2人が死亡した事故で、業務上過失致死などの罪に問われたトレーラーの運転手の勤務先の社長に対し、広島地方裁判所は「落下防止の措置を適切に指導する注意義務を怠った」として、執行猶予のついた有罪判決を言い渡しました。
この事故は、おととし、東広島市の国道で、走行中の大型トレーラーの荷台から落下した鉄板に当たり、対向車の2人が死亡したもので、運転手が勤務していた福山市の運送会社社長、博多雅和被告(39)が、運転手が危険な鉄板の積み方をしているのを認識していたのに、事故防止の適切な指導を行わなかったなどとして、業務上過失致死などの罪に問われています。
裁判で、社長側は「日頃から指導していた」などと一部無罪を主張していました。
15日の判決で、広島地方裁判所の伊藤寿裁判長は「運行管理者として運転手に積み荷の落下防止の措置を具体的に指導し、状況を報告させるといった業務上の注意義務を怠った」と指摘しました。
そのうえで、「落下の危険を認識しながら、2人が死亡する事故という取り返しのつかない結果を招いた」として、禁錮2年、執行猶予3年を言い渡しました。
この事故を巡っては、トレーラーの運転手が禁錮3年6か月の実刑判決が確定しています。
遺族「被害者が2度と出ないよう」
事故で夫を亡くした松本里奈さん(43)は、判決後、記者会見し、「判決を業界全体で受け止めてもらい、理不尽な事故による被害者が2度と出ないよう1人1人が考える社会になってほしいです」と話しました。
また、被害者参加制度で代理人として裁判に参加した高橋正人弁護士は「運行管理者の刑事責任を認めた画期的な判決だ。積み荷の落下防止の措置を指示し、運転手からの報告を受け、さらに改善させるという運行管理者の具体的な指導方法を提示した判決で、運送業界全体にとっても大きな抑止力になる」と話しました。